規制業界

 法律で守られている規制業界といえば、放送・新聞・出版の3つ。航空は自由化されつつありますしね。
 正直言って、私はこれらの業界があまり好きではありません。私の友人は放送業界に行きますが、私からすれば非常に残念でなりません。放送業界というのは非常に古い組織である反面、給与は信じられないような水準です。具体的に言うと、二年目から1000万の大台突破くらいですかね。なんで二年目かっていうと、初任給から大台突破な水準で新卒採用していたら、あちこちから批判がくるに違いないからです。
 特に放送業界に絞って話をすると、テレビはこれまでは大きな力を持っていたメディアであることは間違いありません。ただ現実的に、彼らの持つ影響力は確実に小さくなってきています。テレビを見る人間そのものが減ってきているのは間違いないでしょう。ただし、これが意味するのは、リアルタイムで見ている人は減ったものの、HDDレコーダに録画してあとから見ているという人が増えたという可能性もあります。
 統計学上は問題ないとしても、現実的にビデオリサーチの言う「視聴率」にテレビ局が振り回されていることは、非常に残念です。そもそも視聴率=ビデオリサーチという図式は、リスクが大きすぎるでしょう。一社が独占しているからこそ、日本テレビの視聴率操作といった事件も発生してしまうわけで。
 全社員が1000万以上という額を、仕事ができるできない関係なく受け取っているという事実は、異常というほかありません。一般的に外資系企業(特に金融やコンサル)を例にとると、仕事ができない社員をクビにしてこそ維持できる給与水準です。だからこそみんな上を目指してゆく反面、離職率も高い。
 一方で、テレビ局をはじめとする規制産業。離職率は非常に低いです。にも関わらず、給与水準はどの業界よりも高い。生涯給与が6億近いというのは間違ってはいないのでしょうか?
 彼らは既得権益を守るのに必死です。そして、そういった業界に飛び込む人は、終身雇用を信じきっており、他の業界に移ることは離職率から考えてもほぼないでしょう(そもそも移ったところで損するだけ)。だからこそ、私はこのような業界に好意をもてません。安倍首相のいう再チャレンジはまったくなく、新卒採用、つまり22歳〜24歳時に発揮した才能etcのおかげで、一生安泰という世界です。
 私は、楽天応援しています。楽天は好きではありませんが、この業界に革命を起こせるのであれば、どの企業でもいいのです。もちろん、講談社や朝日・日経といった出版社・新聞社も例外ではありません。私は資本主義に大賛成で、適切な方向に努力すれば報われる世界が理想だと思っています。ただ、こういった業界は、法律に保護されすぎているのではないでしょうか。残念でなりません。